うさぎのなかには、非常に個性的な外見を持った品種もいます。ダッチウサギなどもそのような「個性的な外見を持ったうさぎ」に含まれますが、「アンゴラウサギ」もまた、特徴のある外見を持っているうさぎの代表格です。
もふもふもこもこの毛を持つ「アンゴラウサギ」を、本記事では取り上げます。
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もふもふもこもこ、顔の周りに長い毛を持つうさぎである「アンゴラウサギ」は、昔から非常に人気の高い品種でした。
ただ、この特徴的なうさぎが生まれた場所やタイミングははっきりとはわかっていません。アフリカにあるアンゴラ共和国と同じ名前がつけられていますが、実はアンゴラウサギ自体はこのアンゴラ共和国で生まれていないともいわれています。ただ、アンゴラウサギは、アンゴラ共和国よりもはるかに遠いトルコの町「アンカラ」で生まれたのではないかとする説があります。そのアンカラに立ち寄った船乗りが、アンゴラウサギを母国フランスに持ち帰ったことから、アンゴラウサギが広まったのではないかと推測されています。
ちなみに、このような長い毛を持つようになったのは、種の突然変異が原因なのではないかと考えられています。
なお日本でもアンゴラウサギは昭和の初めころから積極的に育てられるようになりましたが、そのときは愛玩用というよりも、うさぎの毛を取ることが目的でした。ほかのうさぎよりも長い毛を持つアンゴラウサギは、うさぎの毛を必要とする人にとって非常に使い勝手のよい品種だったといえるでしょう。
アンゴラウサギは、育つと35センチ前後の体長になります。体重は3~4キロ程度ですが、2.5キロ前後にとどまる個体や、逆に5キロを超える個体もあります。アンゴラウサギの場合、毛が非常に多く長いので、実際の体長・体重よりも大きく見えることでしょう。ブラッシングをすることでさらに毛はふわふわになりますし、皮膚炎にもかかりにくくなるため、積極的に行うとよいでしょう。
性格は温厚で穏やか、おとなしくて一緒に住みやすい子が多いといわれています。メスは少し気が強いともいわれていますが、どちらかというとこれはそれぞれの個体の性格によるところが大きいと考えられています。
気質面から考えれば一緒に暮らしやすいうさぎだといえますが、アンゴラウサギはその毛の長さゆえに、毛球症(毛づくろいをしたときに飲みこんでしまった毛が、消化器官の中でボール状態になってしまうこと。消化器官の動きが鈍くなり、消化不良などの症状が起きる)をわずらいやすいという特徴があります。そのため、食物繊維の多いエサを選ぶなどの工夫が必要です。
子どものころに5匹のうさぎと一緒に生活していた経験があり、子うさぎの飼育経験も有しています。自由奔放に生きるうさぎたちと過ごした時間も活かして、動物関係のライティングを多数手がけてきました。「分かりにくいことを、わかりやすく」をテーマにペットとの生活をサポートしていきます。