うさぎの魅力のひとつである「耳」ですが、これには実は「垂れ耳」と「立ち耳」の2種類があります。
今回は、前者の「垂れ耳」の代表格であるホーランドロップについて取り上げます。
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ホーランドロップは、愛らしい垂れ耳が魅力のうさぎです。少しつぶれたような顔をしているのがユニークで、頭頂部から帯状に連なる毛が特徴的なうさぎでもあります。
このホーランドロップは、品種としてはかなり新しいものです。彼らが正式に品種として認められたのは1980年代になってからで、まだ40年近くの歴史しか持っていません。
ホーランドロップは自然発生的に生まれた品種ではなく、うさぎのブリーダーによって生み出されたうさぎです。ホーランドロップの親は、実に5キロ以上にもなる垂れ耳のうさぎ「フレンチ・ロップ」と、ピーターラビットのモデルにして世界最小のうさぎである「ネザーランドドワーフ」です。
ホーランドロップは、フレンチ・ロップの垂れ耳と、ネザーランドドワーフの小ささを受け継いだうさぎだといえます。
ホーランドロップもまた小型のうさぎであり、体重は1.5キロ前後にとどまります。また体長も、35センチ未満になることが多いようです。ネザーランドドワーフは1キロ前後で25センチ程度の大きさですから、それよりも少し大きいのですが、それでも十分に小柄な品種です。
小柄なうさぎであるためアパートなどでも飼いやすいのですが、ホーランドロップが飼いやすいと言われている理由はその小ささにだけあるのではありません。
ホーランドロップは、とても甘えん坊なうさぎであり、飼い主によくなつきやすいうさぎなのです。
好奇心はあるものの、一匹でいることを好まず、飼い主と一緒に過ごすことを好みます。ただ成長してもちょっとわがままなところがあり、メスの場合は特にこの傾向が顕著です。逆にいえば、「うさぎに甘えてほしいし、うさぎを甘やかしたい飼い主さん」とは非常に相性が良いうさぎだといえるでしょう。
なお、カラーリングは、単色の子もいれば単色でありながら濃淡のある子、体の一部に白い毛が混じる子、模様がある子、グラデーションがかかる子などさまざまです。
なお、ブラッシングはしっかりと行う必要があります。耳が垂れていて湿気もこもりやすくなりがちであるため、耳掃除もこまめにしてあげてください。
その小ささや性格から、「親」であるネザーランドドワーフとともに、非常に人気の高い品種です。10歳を超えてなお飼い主とともに過ごすホーランドロップもいるため、長く一緒に暮らしていける品種といえるでしょう。
子どものころに5匹のうさぎと一緒に生活していた経験があり、子うさぎの飼育経験も有しています。自由奔放に生きるうさぎたちと過ごした時間も活かして、動物関係のライティングを多数手がけてきました。「分かりにくいことを、わかりやすく」をテーマにペットとの生活をサポートしていきます。