うさぎに限った話ではありませんが、ペットを飼うときには「去勢・避妊手術」のことを考える必要があります。
今回は、うさぎの去勢・避妊手術について解説します。
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草食動物であり、捕食される側であるうさぎは、非常によく繁殖します。もし繁殖力が弱ければ、あっという間に絶滅してしまうからです。
うさぎが1回の性交で妊娠する確率は、なんとほぼ100パーセントです。しかも性交にかかる時間も非常に短いため、「普段は別々のケージに入れているけれど、散歩させるときだけ2匹を一緒に出す」などのようにするだけでも妊娠してしまう可能性があります。飼い主がちょっと目を離した隙に、妊娠にいたる可能性が非常に高いのです。
さらにうさぎの場合、1回の妊娠で4匹~10匹程度の子うさぎを産みます。また、人間とは異なり、妊娠している最中であっても次の子どもを妊娠することができるという性質を持っています。
さらに、いわゆる「繁殖期」がなく、一年を通して妊娠しやすいという特徴を持っています。
もちろんこのようにしてできた子どものすべてが、成長できるわけではありません。生まれた子どものうちの何匹かは、早い段階で亡くなってしまう可能性もあります。
ただそれでも、うさぎの繁殖力はやはりすさまじいものです。このため、ペットとしてオス・メスのうさぎを飼う場合は、去勢・避妊手術はほぼ必須だといえます。
うさぎの去勢・避妊手術は、うさぎ自身にもメリットがあるものです。たとえば、生殖機能に関わる病気を予防できるなどのメリットです。また、去勢・避妊手術を行うことで、いわゆる「マーキング行為」がなくなります。「オスを複数匹、メスを複数匹」のような飼い方をしていたとしても、去勢・避妊手術を行えばけんかを起こす確率も下がります。
うさぎが妊娠可能になるまでの期間は極めて短く、早い個体では生後3か月ごろから妊娠可能になります。
このため、ある程度早い段階で去勢・避妊手術を受けさせる必要があります。
うさぎの去勢・避妊手術は、一般に、生後半年程度~1年程度の間に行うのが良いとされています。
うさぎの去勢・避妊手術は、かかりつけの獣医師に任せましょう。血液検査などを行ったのち、「問題がない」と判断されれば去勢・避妊手術に進みます。
うさぎの去勢・避妊手術はそれほど難しくはなく、多くの場合は日帰りとなります。ただし状態によっては、数日間の入院を必要とすることもあります。
飼えないペットを増やすことは、飼育の崩壊にもつながります。自分の手元にいるかわいいうさぎを守るためにも、去勢・避妊手術はしっかり受けさせる必要があるといえるでしょう。
子どものころに5匹のうさぎと一緒に生活していた経験があり、子うさぎの飼育経験も有しています。自由奔放に生きるうさぎたちと過ごした時間も活かして、動物関係のライティングを多数手がけてきました。「分かりにくいことを、わかりやすく」をテーマにペットとの生活をサポートしていきます。